

英文法講座も第8回目となりました。これまでの学びを復習しつつ、新しい学びを取り入れていきましょう!
中学英語で出てくる「不定詞(to+動詞の原形)」という文法。
「名詞的用法・形容詞的用法・副詞的用法」と習うけれど……正直、それ覚える意味ありますか?
もちろん受験英語では必要になる知識かもしれません。
でも、ふだん英語を“使う”ために大事なのは、不定詞がどういう“意味の流れ”をつくっているかを感じ取ること。
この記事では、不定詞の本質である「後ろから前に説明を加える」という視点で、シンプルかつ本質的に不定詞を理解していきます。
不定詞=「to+動詞」で“未来の動き”をイメージ
まず、不定詞は 「to + 動詞の原形」 の形をしています。
たとえば:
- I want to eat sushi.(寿司を食べたい)
- I went to the park to play soccer.(サッカーをしに公園に行った)
- I have a lot of things to do.(やるべきことがたくさんある)
これらの例、実は全部「不定詞」です。
でも、to eat は名詞的用法で… to play は副詞的用法で…なんて分類は、一切覚えなくて大丈夫。
大事なのは、不定詞が“前の内容を後ろから説明している”ということなんです。

「後ろから前に意味を足す」のが不定詞の本質
具体例で見てみましょう。
I want to eat sushi.
「私は望んでいる」→何を? →「寿司を食べること」
I have a lot of things to do.
「私はたくさんの物事を持っている」→どんな? →「やるべき」
I went to the park to play soccer.
「私は公園に行った」→なぜ? →「サッカーをするために」
このように、to+動詞は前の内容に“意味を追加している”んですね。しかも後ろから。
だから私はよく「不定詞は“後ろから説明係”」と呼んでいます。
不定詞を理解するための3つの質問
不定詞を見たら、こんなふうに考えてみてください。
- to の前にあるのは「何」?(動詞?名詞?文章の最後?)
- to の内容は「どんな意味」?(目的?説明?動作?)
- to の前と後ろの“つながり”は自然?
この3つの質問で、多くの不定詞がクリアになります。
文法用語に頼らなくても、「ああ、この to はここを説明してるな」と感じられればOKです。
不定詞の練習問題(全10問)
各文の( )に入る正しい形を選んでください。※すべて「to+動詞の原形」になるかを意識しながら考えましょう。
【問題】
1. I want ( ) a doctor in the future.
a. be b. to be c. being
2. She has a lot of homework ( ).
a. do b. to do c. doing
3. My dream is ( ) abroad someday.
a. study b. to study c. studied
4. I went to the library ( ) a book.
a. borrow b. to borrow c. borrowing
5. This is a book ( ) students.
a. help b. to help c. helping
6. He forgot ( ) the door.
a. to close b. closing c. closed
7. She decided ( ) tennis after school.
a. play b. to play c. playing
8. I have no time ( ) games.
a. play b. to play c. playing
9. They came here ( ) with us.
a. talk b. talking c. to talk
10. I need something ( ) my hands.
a. wash b. to wash c. washing
✅ 解答と解説
【解答】
- b 2. b 3. b 4. b 5. b
- a 7. b 8. b 9. c 10. b
【解説】
1. I want to be a doctor.
➡「なりたい」は to be(~になること)。“want to~”は頻出フレーズ。
2. homework to do
➡「やるべき宿題」→不定詞が名詞(homework)を説明する形容詞的な使い方。
3. My dream is to study.
➡「夢は~すること」→to study が主語の役割。覚えるより感じ取ろう!
4. went to the library to borrow
➡「~するために」→不定詞は目的を表します(副詞的に前を説明)。
5. book to help students
➡「生徒を助けるための本」→名詞に説明を加えている。訳し方で判断!
6. forgot to close the door
➡「閉めるのを忘れた」→“forget to~”=これからするはずだったのを忘れた。
7. decided to play
➡“decide to~”=~することを決める。未来志向の動詞には不定詞が合う!
8. no time to play games
➡「遊ぶ時間がない」→to play が時間(time)を後ろから説明している。
9. came to talk with us
➡「話すために来た」→目的を表す不定詞。
10. something to wash my hands
➡「手を洗うための何か」→something を説明する不定詞。
✅ 補足:不定詞の学びポイント
- 「to+動詞の原形」で“まだ起きていないこと”を表現
- 前にある語(動詞や名詞)を後ろから説明している
- 文法用語より「意味のつながり」を意識して読もう
テストよりも大事な「使える感覚」を育てよう
文法用語を覚えるよりも、不定詞の持つ“意味の流れ”に敏感になることの方がずっと大切。
文の終わりに to が来たら「目的」かもしれないし、
名詞の後に to が来たら「説明」してるかもしれない。
そうやって、英語の“感覚”を磨いていくことが、実は英作文やスピーキングにもつながっていきます。
「to+動詞」は未来を指さす言葉
最後にひとつだけ。
「to」って、もともと「〜へ向かって」という意味ですよね?

go toはイメージがつきやすいかと思いますが、
- have to は、行動の方向性(選択肢)
- like to は、好きの方向性
to+動詞もまた、「これからやろうとしていること」を表す言葉です。
「やりたい」「やるために」「やるべき」——
全部、まだ起きていないことです。
だからこそ、不定詞は「未来の気持ちを伝える言葉」なんです。
英語を使って「こうしたい」「こうなりたい」を表現するために、
不定詞は最強の相棒になってくれますよ。

自分で英文を作ってみたほうが定着しやすくなります!これからも一緒に学習していきましょう! See you! 👋
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