【CLILとは?】英語×教科で“生きた学び”をつくる!教科横断型アプローチの魅力と実践例

英語教育

今回は、自分自身がおこなってきた英語教育の実践例を紹介します。自分はCLILというアプローチ方法で英語の授業を展開することが多いです。その方法や実践例についてご紹介いたします。

パパ先生
パパ先生

単調な授業に飽きてきた先生方も必見です!


そもそもCLILって何?

CLIL(クリル)とは、「内容言語統合型学習」のことで、Content and Language Integrated Learningの略です。

たとえば「理科+英語」「社会+英語」のように、他教科の内容を英語で学ぶことで、言語能力だけでなく、教科内容の理解も深めることができます。

この学習法はヨーロッパを中心に1990年代から広まり、日本でもグローバル人材育成の観点から導入が進んでいます。

CLIL学習では以下のスキル習得を目指していきます。

  • Content(内容)…知識やスキルを身につける
  • Communication(言語)…英語で学習する
  • Cognition(思考)…知識だけでなく思考力を伴う活動を行う
  • Culture(協学、国際意識)…個人ではなく協働学習を行う、文化的知識を身につける

出典:ECCジュニア子供英会話教室

パパ先生
パパ先生

実際にECCでも取り入れられている手法なんですね。


CLILの魅力とは?英語が「実生活」とつながる!

CLILの最大の魅力は、英語学習が“教科の学び”や“実生活”とつながる点にあります。

たとえば――

  • 理科の授業で「水の循環」について英語でプレゼン
  • 社会の授業で「SDGs」に関するポスター制作を英語で実施
  • 美術の授業で「外国の有名画家の生涯と作品」を英語で学ぶ

英語の文法や単語だけを覚える学習では得られにくい、「英語を使って何かを学ぶ楽しさ」がCLILにはあります。

また、教科横断的に学ぶことで、他教科の先生との協働授業も可能になります。生徒にとっては授業が「点」ではなく「線」となってつながり、学びが一気に深まります。


実践例①|バイオミメティクス(生物模倣)を英語で学ぶ授業

筆者が中学校で行ったCLIL授業の一例をご紹介します。

🧪 授業内容:生物の特徴から発明された技術を英語で調べる

例:

  • 蓮の葉 → 水をはじく傘の技術
  • モルフォ蝶の羽 → カラフルな反射材
  • 蚊の口 → 痛くない注射針

生徒たちは英語の教科書に載っている資料を読んだり、タブレットで調べたりしたことを英語でまとめ、PowerPointで発表しました。英語だけでなく理科・技術・情報とも結びつき、探究的な学びが自然と生まれます。


第4章:実践例②|英語で“学食弁当ランキング”をつくるプロジェクト

🍱 活動内容:学食のメニューをランキング形式で発表&宣伝する

  • 自分たちの学校の学食の人気弁当をアンケート調査
  • ランキングを作成し、英語でポスター化
  • 学校内に掲示してプレゼンテーション

この活動では、英語の比較級・最上級の文法を活用しました。

例えば:

Karaage bento is the most popular.

I like curry bento better than ramen. It’s spicy, but you should try!

教科書で学んだ文法が、「生きた英語」として定着する瞬間です。

パパ先生
パパ先生

今まではなんとなく知識でしか学んでこなかった英語が、生きたものになる瞬間はやはり生徒も生き生きと活動しています!


CLILを取り入れるときのポイント

  1. 教科理解が目的、英語は手段
    • 英語の正確さよりも、内容の理解と伝える力を大切に
  2. 活動は視覚的にわかりやすく
    • 写真・図・ジェスチャーなど、視覚的な支援が有効
  3. ペア・グループワークを効果的に
    • コミュニケーション重視の活動で非認知能力も育成

今後の教育におけるCLILの可能性

CLILは、「英語=教科」という固定観念を越え、学びの目的を“実生活に生かすこと”に変える新しいスタイルです。小学校の外国語活動や中学校・高校の英語教育に取り入れることで、「英語で○○を学ぶ」姿勢が育ちます。

さらに、教員同士の連携も深まり、授業が“学校全体のプロジェクト”として機能しはじめます。


🎓まとめ:CLILは“英語を学ぶ”から“英語で学ぶ”へと導く力がある

CLILは、「英語を教える」から「英語で教える」への転換を促すアプローチです。

英語を実際の生活や他教科とつなげることで、子どもたちの英語に対するモチベーションは格段に上がります。

教科書を超えた、教室の外にもつながる“未来志向の英語教育”。それが、CLILの可能性です。

パパ先生
パパ先生

まだ挑戦したことのない先生は、学期に一度挑戦してみることをオススメします。また、興味がある方は私も勉強した書籍のリンクも貼っておきますのでぜひお手に取って読んでみてください。

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