
はじめに

うちの子、勉強が続かなくて…
そんな悩みを持つご家庭は少なくありません。

我が家の娘たちもいろんなことに興味があるのか、1つのことは大抵続きません。笑
私は普段、中学校で英語を教える教員として、小学生と幼稚園児を育てる父親として、「学習習慣のある子とない子」の違いを日々感じています。
この記事では、中学校で伸びる子の特徴や、家庭でできる学習習慣の育て方について、私の実体験をもとにご紹介します。
小学生のうちに身につけたい5つの学習習慣
1. 毎日決まった時間に机に向かう習慣
中学校で成績が伸びる子には、「学ぶ時間を決めている」という共通点があります。
我が家では、小学2年生の娘と「YouTubeを見る前に10分だけ漢字ドリル」を日課にしています。
時間は短くても、「とにかく毎日やる」ことが大切です。重要なのは内容よりも「続ける環境」を作ることです。

習慣化には平均66日(18〜254日)かかると言われています。行動が簡単であればあるほどその日数は少なくなるので、時間を短く、やることを簡単かつ明確にすることが習慣化の一歩です!
2. 学習内容を家族に説明する習慣
学んだことを人に説明できる子は、本当に理解できている証拠です。
中学校でも、英語の教科書内容を言葉で説明できる子は、テストにも強いです。

なので私はよく生徒たちにRetellingという活動を行わせています。詳細はまた別の機会に預けます…。
実際に我が家では、「今日の学校ニュース」を夕食中に話してもらっています。親子の会話のきっかけにもなり、一石二鳥ですね。ほんの2~3分でも、「学びを言葉にする力」が自然と育ちます。

幼稚園の頃は、聞いてなくても「あのね」が続くことが多いです。しかし、小学生高学年〜中学生にもなると、学校のことは一切話さなくなります。今のうちから、言語化する習慣をつけておくことは、学習だけでなくそれ以外にもメリットがあります。
3. 間違い直しや復習を後回しにしない習慣
中学校で英語が苦手な子の多くは、「間違った問題をそのまま放置してきた」ケースがほとんどです。
小学生のうちから「間違えたらラッキー。もう一度考えよう」と声をかけるだけで、学びの質が変わります。
娘と一緒にドリルを見返し、「ここはどこでつまずいたかな?」と振り返る習慣を作っています。ここでも「言語化する力」が大切な要素となってきます。

「失敗は成功の母」という言葉があるように、失敗から学ぶことがほとんどです。その失敗を見逃さず、適切に処理させるだけでも大きな学びにつながります。
4. 時間を意識して学ぶ習慣
集中力が長く続かないのは当然のこと。先生の話は1分以上聴いていられないなんていうのもよく言われます。

ダラダラと喋っている先生の授業は、特に眠くなった経験ありませんか?
だからこそ、我が家では100均のタイマーを使って「10分集中→3分休憩」のサイクルを取り入れています。
子ども自身にタイマーの操作をさせることで、「自分で始める力」も育ちます。
親が仕切るのではなく、子どもに任せてみるのも大切です。

「自分で決める」という行為には思いの外強い力が宿ります。自分で決めたことは、なかなか辞めようとしません。一方、親や先生に押し付けられたことはすぐにやめてしまいます。
5. 「わからない」を放置しない習慣
「わからないままにしておく癖」がついてしまうと、やがて勉強全体に苦手意識が広がります。
我が家では、子どもが「これ、わかんない」と言ったら、すぐに答えを教えるのではなく、一緒に考える時間を大切にしています。
「わからない」は恥ずかしいことではない、そう伝え続けることで、安心して学びに向かえる土台ができます。

うちの娘は最初、自宅にあるアレクサに「アレクサ!3+1は?」とか質問してました。アレクサはすぐに答えを教えてしまうので、その時はそっとアレクサのスイッチを切りました。笑
家庭でできる!学習習慣を育てる関わり方
成果より「習慣化」をほめる
つい正解数や点数をほめたくなりますが、小学生には「行動」をほめる方が効果的です。
「今日も机に向かえたね」「自分から始めたのすごいね」など、“やったこと自体”を認める声かけが、学習の継続につながります。
親も一緒に「学ぶ姿」を見せる
「勉強しなさい」と言うよりも、親自身が学ぶ姿を見せることのほうが何倍も効果的です。
我が家では夜に一緒に本を読んだり、日記を書いたりする時間をとっています。
子どもも自然と親の真似をして「何かやろうかな」と机に向かう時間が増えていきました。

親がスマホを年がら年中いじっているのに、スマホを見すぎてはいけません!なんて言ったら失笑ものです。本を読んでほしければ、まずは親が本を読む。率先垂範の姿は大切です。
学習環境を整える(スマホ・TVとの付き合い方)
気が散る環境では、集中力も身につきません。

「割れ窓理論」という言葉をご存知ですか?割れた窓がそのまま放置されていると、窓を割るという行為が普通となっていきます。環境が与える影響というのは計り知れません。
我が家では以下のようなルールを決めています:
- 学習用タブレットは時間を決めて使って良い
- 娯楽用スマホは宿題やお風呂、歯磨きなどやるべきことが終わってから
- 学習中や食事中はテレビは電源を切る
気持ちも含めてオンとオフの切り替えができる環境を意識しています。
実際に役立った!おすすめ学習アイテムと使い方
タイマー
「よーいスタート!」を子ども自身が言うだけでも、やる気がアップします。
タイマーを使っただけで、「時間内に集中してやる意識」が育ちました。時間の感覚を覚えることにもつながります。我が家では、こんなタイマーを使っています。

時間が見やすい起き上がり液晶 SONIC ソニック トキ・サポ 時っ感タイマー

時間が減っていく感覚が視覚的にわかりやすいので、まだ時間の感覚がない幼稚園生や小学校低学年でも使いやすいです。それに見た目も可愛いです。
市販ドリル
「1日1ページだけ」と決めると無理なく続けられます。
我が家では、終わったらページにシールを貼って「達成感」を視覚化しています。

ポケモンずかんドリル 小学2年生 かん字 小学館

うちの娘は「みんなが習っているところよりも先のところをやりたい!」と言ってどんどん先へ先へと進んでしまいました。小学2年生の漢字って、思っていたよりも難しいんですね。笑
おわりに:学習習慣は「親子で育てるもの」
学習習慣は、1日で身につくものではありません。
でも、「毎日10分だけ」「一緒に考えてみる」そんな小さな積み重ねが、将来の大きな力になります。
中学校の教員として、そして父として感じるのは、
「親の関わり方」が子どもの“学びの土台”を作る
と言うことです。
無理せず、親子でできることから一歩ずつ始めていきましょう。
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