英語で伝える原爆と平和【スピーチ・英作文】

はじめに:なぜ「原爆と平和」を英語で語るのか

「修学旅行で平和記念公園に行って、すごく心に響いたんです。でも、これを英語で表現できたらもっと多くの人に伝えられるのに…」

修学旅行終わりの中学生や高校生から、そんな声が聞こえてきます。実は、広島市では市内の中学生が英語で平和メッセージを各国駐日大使や海外の人々に伝える「伝えるHiroshimaプロジェクト」が毎年行われているんです。また、10歳の佐々木駿くんが原爆ドームで外国人観光客に英語でガイドをしているように、年齢や英語レベルに関係なく、「伝えたい想い」があれば必ず相手の心に届きます。

パパ先生
パパ先生

君も平和について発信したいって思ってるのね?

生徒A
生徒A

はい!でも英語でどう表現したらいいかわからなくて…

パパ先生
パパ先生

大丈夫。この記事で一緒に学んでいこう 😊

私は英語教員として10年以上生徒たちと向き合ってきましたが、平和について語る英語には特別な重みがあります。英語で被爆証言を続ける小倉桂子さんのように、「核兵器を持つ米国の若者には最優先で話したい」という思いで活動する被爆者の方々もいらっしゃいます。

この記事では、原爆と平和について英語で語るための語彙・表現・文化的配慮を徹底解説します。読み終わる頃には、あなた自身の言葉で世界に平和の大切さを伝えられるようになっているはずです。そして何より、あなたの声が未来を変える一歩になるかもしれません。

この記事で得られる3つのベネフィット

分野具体的なスキル実践での活用例
🎯 語彙力アップ原爆・平和関連の重要英単語50語+実践フレーズスピーチコンテスト、英作文、留学先での発信
🌍 国際感覚文化的配慮と適切な表現方法海外の人との対話で誤解を避け、共感を得る
💪 発信力強化自分の体験を英語の構成に落とし込む技術修学旅行の体験→説得力のある英語スピーチに変換

最終ゴール:世界に向けて平和の大切さを「あなたの言葉」で伝えられる人になる


原爆と平和を語るための基本語彙と使い方

「英語で平和について語りたいけど、どんな単語を使えばいいかわからない…」そんな声をよく聞きます。実は、原爆に関する英語表現は使い方に注意が必要なんです。

パパ先生
パパ先生

国際的な場で誤解を避けるためにも、まずは基本の語彙から覚えよう。

覚えておきたい基本語彙

英語発音意味使用例
atomic bomb/əˈtɑːmɪk bɑːm/原子爆弾The atomic bomb was dropped on Hiroshima.
nuclear weapon/ˈnjuːkliər ˈwepən/核兵器We hope for a world without nuclear weapons.
devastation/devəˈsteɪʃən/壊滅、惨状The city suffered terrible devastation.
survivor/sərˈvaɪvər/生存者Many survivors still share their stories.
hibakusha/hiːˈbɑːkʊʃɑː/被爆者Hibakusha means atomic bomb survivors.
radiation/reɪdiˈeɪʃən/放射線Radiation exposure caused health problems.

💡 ポイント:「atomic bomb」は広島・長崎で使われた原爆を指し、「nuclear weapon」はより広い核兵器全般を表します。歴史的文脈では「atomic bomb」が適切ですよ。

日時を正確に伝える英語表現

実際に私の生徒も間違えやすいのが、日時の表現です。原爆投下の正確な日時を英語で言えるようになりましょう。

出来事英語表現
広島原爆投下August 6, 1945, at 8:15 a.m.
長崎原爆投下August 9, 1945, at 11:02 a.m.
終戦の日August 15, 1945 (Japan’s surrender)

使える例文

  • On August 6, 1945, at 8:15 a.m., the first atomic bomb was dropped on Hiroshima.
  • Three days later, on August 9, Nagasaki also experienced the atomic bombing.
パパ先生
パパ先生

アメリカでは時間を12時間制で表すことが多いので、「8:15 a.m.」「11:02 a.m.」という表現を覚えておくと国際的に通じやすいです 😊


英語スピーチや英作文に使える実践フレーズ集

生徒A
生徒A

スピーチコンテストに出るんですが、どんな構成にしたらいいですか?

これも本当によく聞かれる質問です。

実は、英語のスピーチには王道の構成があるんです。私が10年以上指導してきた中で、生徒たちが使いやすかった構成とフレーズをご紹介しますね。

スピーチの黄金構成:Introduction → Body → Conclusion

1. Introduction(導入)- 聞き手の心をつかむ

基本パターン

  • “Imagine living in a world where…”(〜という世界を想像してください)
  • “What if I told you that…”(もし私が〜と言ったら)
  • “On August 6, 1945, everything changed.”(1945年8月6日、すべてが変わりました)

具体例: “On August 6, 1945, at 8:15 in the morning, the first atomic bomb in human history was dropped on Hiroshima. Today, I want to share with you why we must remember this day.”

2. Body(本論)- 体験と事実を織り交ぜる

被爆者の言葉を引用する場合

  • “As one hibakusha once said, ‘…'”(ある被爆者はこう語りました)
  • “According to survivors, …”(生存者によると)

統計や事実を述べる場合

  • “The atomic bomb killed approximately 140,000 people by the end of 1945.”
  • “Even today, hibakusha continue to suffer from radiation-related illnesses.”

注意点:数字を使うときは、出典が確実なもののみ使用してください。広島市の公式推計では「1945年12月末までに約14万人が死亡」とされています。

3. Conclusion(結論)- 未来への呼びかけ

平和への願いを込めた締め方

  • “We have a responsibility to ensure this never happens again.”
  • “Let us work together for a peaceful future.”
  • “The voices of hibakusha must be heard around the world.”

配慮が必要な英語表現と国際的な視点

パパ先生
パパ先生

ここからは少し重要な話をしますね。原爆について英語で語るとき、実は「言葉選び」がとても大切なんです。

避けたい表現と推奨表現

避けたい表現理由推奨表現
victims(被害者)受動的な印象が強すぎるsurvivors(生存者)
bombed(爆撃された)攻撃のニュアンスが強いexperienced the atomic bombing
America did this(アメリカがやった)対立的な印象を与えるThe atomic bomb was dropped

なぜこれが大切なの?

以前、私の教え子がアメリカの高校生とオンライン交流をしたとき、最初は「victims」という言葉を使っていました。でも、相手の生徒から「その表現だと、僕たちが悪者みたいに感じる」と率直な意見をもらったんです。

そこで表現を「survivors」に変えたところ、「その人たちの強さがよく伝わってくる」と言ってもらえました。

パパ先生
パパ先生

同じ内容でも、言葉選び一つで相手の受け取り方が大きく変わるんですね。

国際的な平和メッセージの例

実際に海外で評価された表現をいくつかご紹介します:

教皇フランシスコ(2019年・広島訪問): “Nuclear weapons are not the answer to peace.” (核兵器は平和の答えではありません)

引用:ローマ教皇が訪日、長崎で核廃絶訴え – BBCニュース

被爆者・小倉桂子さん: “I’m telling my story in English, so the world will understand.” (世界に伝えるために、私は英語で自分の体験を語っています)

引用:G7首脳と対話 被爆者・小倉桂子さん「わたしたちは一緒に考える共同体」 | RCC NEWS | 広島ニュース | RCC中国放送 (1ページ)

2024年アメリカ国務省ブルース報道官: “Tomorrow is a day of solemn reflection and remembrance for the citizens of Hiroshima and their message of peace and hope.” (明日は広島の市民と、彼らの平和と希望のメッセージを思う厳粛な追悼の日です)

引用:米政府、広島への原爆投下80年にあわせ声明「広島の人々の和解の精神が日米同盟を強固なものに」(2025年8月5日掲載)|日テレNEWS NNN

これらの表現に共通しているのは、「誰が悪い」ではなく「何が起きたか」「これからどうするか」にフォーカスしていることです 🌍


自分の言葉で語るためにできること

でも、自分の体験じゃないから、どう話していいかわからない…

パパ先生
パパ先生

大丈夫です。あなたなりの「平和への想い」を英語で表現する方法があります。

体験を英語の構成に落とし込む方法

Step 1: 自分の体験を整理する

  • 修学旅行で何を見たか
  • どんな気持ちになったか
  • 今、何を思うか

Step 2: 英語の構成に当てはめる

Introduction: 
 My school trip to Hiroshima made me realize the importance of peace.

Body:
 I visited the Peace Memorial Museum and saw...
  This experience taught me that...

Conclusion: 
 Now, I want to tell others about what I learned and why peace matters.

実際のモデル:9歳のガイド活動

先ほどご紹介した佐々木駿くんは、こんな風に自分の想いを表現しています:

“At first, I was scared to learn about the atomic bomb. But I realized that telling people about it is important so the same thing never happens again.”

「最初は原爆のことを学ぶのが怖かった。でも、同じことが二度と起こらないよう、人々に伝えることが大切だと気づいたんです」

パパ先生
パパ先生

年齢や英語レベルは関係ありません。「伝えたい」という気持ちがあれば、必ず相手の心に届きます。

💪 あなたにもできること

  1. まずは日本語で自分の想いを整理する
  2. 簡単な英語で一文ずつ表現してみる
  3. 徐々に文をつなげて、ストーリーにする

よくある質問(FAQ)

Q1. 原爆について英語で話すとき、アメリカ人の気持ちを傷つけませんか?

A. 適切な表現を選べば大丈夫です。「誰が悪い」ではなく「平和の大切さ」にフォーカスしましょう。実際、多くのアメリカ人も原爆の悲惨さを知り、平和を願っています。

おすすめフレーズ: “We can learn from history to build a better future together.”

Q2. 被爆者の証言を引用するとき、どんな点に注意すればいいですか?

A. 証言を引用する際は、必ず出典を明確にし、敬意を込めて紹介しましょう。

: “As hibakusha Ms. Ogura Keiko often says in her testimonies…” “According to the testimony archive of Hiroshima Peace Memorial Museum…”

Q3. 平和を願うって英語でどう表現するのが自然ですか?

A. 単純な「hope for peace」だけでなく、具体的な行動を含めるとより説得力があります。

レベル別表現

  • 初級:I hope for peace in the world.
  • 中級:We must work toward a peaceful future.
  • 上級:I believe we have a responsibility to ensure that future generations never experience such tragedy.

まとめ:あなたの声が、平和の一歩になる

英語で原爆や平和について語ることは、ただの語学学習ではありません。それは、記憶をつなぎ、未来を変える大切な一歩です。

今日から始められること

  1. 基本語彙を覚える(1日5個ずつでOK)
  2. 自分の平和への想いを日本語で整理する
  3. 簡単な英語で一文ずつ表現してみる

私が10年以上英語を教えてきて確信していることがあります。完璧な英語である必要はないんです。大切なのは、あなたの想いを込めて伝えること。

実際、前述の佐々木駿くんも、小倉桂子さんも、最初から完璧だったわけではありません。でも、「伝えたい」という強い想いがあったからこそ、世界中の人々の心を動かすことができたんです。

パパ先生
パパ先生

あなたの声も、きっと誰かの心を動かし、平和な未来への一歩になります。そう信じて、今日から一歩ずつ始めてみませんか? 😊

次のステップ: まずは今日学んだ基本語彙を使って、3文で自分の平和への想いを英語で書いてみましょう。きっと、それがあなたの「英語で平和を語る」第一歩になるはずです。


この記事が、あなたの英語学習と平和への想いの両方に役立てば嬉しいです。質問があれば、いつでもパパ先生に相談してくださいね! See you! 👋

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