この記事では、英語が苦手でも半年でTOEIC700点を目指す方法を、3ヶ月でTOEIC400点から800点に達成したパパ先生が解説していきます
この記事では、TOEIC700点を目指すために必要な文法について解説していきます

丸暗記しようとせず、納得しながら文法を学んでいきましょう。
比較級と最上級の違い
比較級と最上級の違いは大きく次のとおりです。
比較級は2人を比較
比較級は2人を比較する場合に使用します。
Tom is the taller of the two.(トムは2人のうち背の高い方です)
このように2人で比較しているので比較級を使用します。theがあるから最上級というわけではないのです。
最上級は3人以上を比較
最上級は3人以上を比較する場合に使用します。
Tom is the tallest of the three.(トムは3人の中で一番背が高い)
thanではなくtoを使う比較級
比較級といえばthanと覚えている方も多いと思いますが、toを使う比較級もあります。
次の5つです。
- junior to:〜より年下である
- senior to:〜より年上である
- inferior to:〜より劣っている
- superior to:〜より優れている
- prefer A to B:BよりもAを好む
例文を見てきましょう。
Tom is junior to Nancy.(トムはナンシーよりも年下である)
Nancy is senior to Tom.(ナンシーはトムより年上である)
His car is inferior to mine.(彼の車は私のものより劣っている)
My car is superior to his.(私の車は彼のものよりも優れている)
I prefer dogs to cats.(私は猫よりも犬を好む)
the 比較級〜, the 比較級
The more you read, the more you learn.(読めば読むほど、ますます学べる)
the 比較級〜, the 比較級…は「〜すればするほど、ますます…する」という意味です。
3通りの倍数表現(比較級)
倍数表現には次の3通りが存在します。
- 比較級パターン
- 原級パターン
- 名詞パターン
一つずつ解説していきます。
比較級パターン
Canada is three times bigger than India.(カナダはインドよりも3倍大きい)
比較級(-er than)の前に〇〇 timesを置くイメージです。
原級パターン
Canada is three times as big as India.(カナダはインドよりも3倍大きい)
原級(as 〜 as)の前に〇〇 timesを置くイメージです。
名詞パターン
Canada is three times the size of India.(カナダはインドよりも3倍大きい)
大きさの場合はsize, 高さの場合はheight, 重さの場合はweight, 可算名詞の数の場合はnumber, 不可算名詞の量の場合はamountで使い分けることが可能です。
as 原級 asの比較表現
as 原級 asを使うことで「〜と同じくらい」と表現することができます。
例文で確認しましょう。
Tom is as tall as Nancy.(トムはナンシーと同じくらい背が高い)
トムとナンシーを比較して、同じくらいであると表現しています。
「形容詞」と「副詞」、「否定文」の3パターンがある
- 形容詞
Tom is tall as Nancy.(トムはナンシーと同じくらい背が高い)
- 副詞
Tom gets up as early as Nancy.(トムはナンシーと同じくらい早く起きる)
- 否定文
Tom is not as(so) tall as Nancy.(トムはナンシーほど背が高くない)
否定文になると、同じではないという意味ではなく「〜ほど…ではない」という意味になります。
as以下の省略の仕方
as以下の省略パターンは2つあります。
- 主語だけ残るパターン
- 主語+動詞が省略されるパターン
例文で確認していきましょう。
- 主語だけが残るパターン
I love you as much as she (loves you).(私は、彼女があなたを愛しているのと同じくらい愛している)
- 主語+動詞が省略されるパターン
I love you as much as (I love) her.(私は、彼女を愛するのと同じくらいあなたを愛している)
省略されるところが異なれば意味も当然変わってくるので注意しましょう。
記号で説明すると「≧」
as 原級 asは「〜と同じくらい…」なので記号では「=」であると言われることがありますが、比較して同じくらいなので、正確には「≧」です。2つの目のasのところを記号で置き換えてみましょう。
Tom is as tall as Nancy.
トムの身長≧ナンシーの身長
否定文(not as 原級 as)は「〜ほど…ではない」となるのにも納得できるはずです。
Tom is not as tall as Nancy.
トムの身長<ナンシーの身長
こうして見ると、as 原級 asの丸暗記も必要なくなってくるのではないでしょうか。
as 原級 as のTOEIC頻出慣用表現
- as soon as ~
意味:〜するとすぐに
💡TOEICでは「as soon as possible(できるだけ早く)」が鉄板。
- as well as ~
意味:〜だけでなく
💡「not only A but also B」と同じ意味で頻出。
- as long as ~
意味:〜する限り(条件)
💡契約条件や規則を示す文脈で出やすい。
- as far as ~
意味:〜する限り(範囲)
💡「as far as I know(私の知る限り)」は定番。
- as much as ~
意味:〜と同じくらい多く
💡金額・数量表現でよく出る(例:as much as $10,000)。
- as little as ~
意味:わずか〜、たった〜
💡宣伝文句で多用(例:as little as $5)。
- as good as ~
意味:ほとんど〜も同然
💡例:「The project is as good as finished.」
- as many as ~
意味:〜もの(数が多いことを強調)
💡例:「as many as 500 people attended the event.」
- as often as ~
意味:〜するたびに、〜するくらい頻繁に
💡TOEICの習慣や業務ルーティン表現で登場。
- as soon as possible (ASAP)
意味:できるだけ早く
💡メール・依頼文の超頻出フレーズ。
クジラ構文を一発で理解する方法
クジラ構文とは次の英文のことです。
A whale is no more a fish than a horse.(クジラは馬と同様に魚ではない)
この一見複雑な英文も、一発で理解できる方法があります。
それが、「no 比較級 thanは矢印2つ」です。
no 比較級 thanは矢印2つ
He can no more speak French than I.
まずはnoからmore speak Frenchに矢印を引っ張ります。これで「彼はフランス語が全く話せない」という意味になります。
続けて、than Iにも矢印を引っ張ります。thanとは「差」を意味する単語なので、「私と差がない程に」という意味になります。
まとめると次のとおりです。
「彼はフランス語が全く話せない」+「私と差がないくらい」=「彼は私と同様にフランス語が全く話せない」
クジラ構文も同じように解釈することができます。
「クジラは全く魚ではない」+「馬と差がないくらい」=「クジラは馬と同様に魚ではない」
これで一発で理解できたのではないでしょうか。
否定語+比較級も一発で理解する方法
続けてややこしいのが否定語+比較級です。
例えば次のような熟語です。
- no more than:〜だけ
- no less than:〜も
- not more than:多くても
- not less than:少なくても
これを丸暗記するのは大変なので、次のことを覚えてください。
「noは矢印2本、notは文否定」
noは矢印2本、notは文否定
He has no more than 1000 yen.
矢印はmoreとthanに引っ張ります。すると「多くない」「差がない」という意味になるので1000円よりは多くないし差がないくらい=1000円だけ、となります。
moreはプラスのイメージなので、マイナスのイメージになります。
He has no less than 1000 yen.
同じくless, thanに矢印を引っ張ります。すると「少なくない」「差がない」という意味になるので1000円より少なくないし差がないくらい=1000円も持っている、となります。
lessはマイナスのイメージなので、プラスのイメージになります。
He has not more than 1000 yen.
notは文全体を否定するので「彼は1000円以上持っている」ということを否定することになります。すると、1000円以上持っているということはない=多くても1000円、ということになります。
He has not less than 1000 yen.
同じくnotで文全体を否定するので「彼は1000円より少なく持っている」ということを否定することになります。すると、1000円より少ないということはない=少なくとも1000円、ということになります。
数量語句+比較級 than…
具体的に比較の差を数字で表したい場合は、比較級の前に数量語句をおきます。また後ろに置くこともできて、その場合はbyをつけます。
Tom is two years old younger than Nancy.(トムはナンシーよりも2歳だけ若い)
=Tom is younger than Nancy by two years.
最上級のof/inの使い分け
数字またはallの場合はof
Tom is the tallest of the three.(トムは3人の中でいちばん背が高い)
Tom is the tallest of all the students.(トムは全生徒の中でいちばん背が高い)
それ以外の場合はin
Tom is the tallest in Japan.(トムは日本の中でいちばん背が高い)
比較級と最上級の強調語句
比較級の強調語句
- much
- even
- still
- far
- by far
- a lot など
例文で確認しましょう。
Hokkaido is much larger than Chiba.(北海道は千葉よりもずっと広い)
Tom is by far taller than Nancy.(トムはナンシーよりも断然背が高い)
最上級の強調語句
- much
- by far
- far
- very
- far and away など
例文で確認しましょう。
Hokkaido is much the largest in Japan.(北海道は日本であるかに一番大きい)
Tom is the very tallest.(トムはずば抜けていちばん背が高い)
それぞれの訳語を覚える必要はなく、とにかく強調していることだけえておいてください。
最上級で2番目、3番目も表せる
最上級は、実はいちばんだけでなく2番目や3番目も表すことができます。
Tom is the second largest in his class.(トムはこのクラスで2番目に背が高い)
最上級は3人以上の場合に使うものなので、2番目・3番目を表すことにも使えるのです。
原形や比較級を使っていちばんを表せる
比較級でいちばんを表す方法
Mt. Fuji is higher than any other mountain in Japan.(富士山は日本の他の山と比べて高い)
比較級は2つ以上の場合に使うものだったので、mountainsではなくmountainです。
No other mountain in Japan is higher than Mt. Fuji.(富士山よりも高い山はない)
同じく他の山1つと富士山を比べると、高いものはないという意味になります。
原級でいちばんを表す方法
No other mountain in Japan is as high as Mt. Fuji.(富士山と同じくらい高い山はない)
同じくらい高い山はない=富士山がいちばん高いということができます。
この記事のまとめ
比較表現は、比較する人数や否定語の矢印などのルールを理解してしまえば、簡単です。核心を理解することでより分かりやすくなったはずです。
単語と一緒に、文法知識も伸ばしていきましょう

Readingは特に時間配分が命です。時間をかけずに解けるようになりましょう。
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